ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質 (単行本)
ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (翻訳)
# 単行本: 312ページ
# 出版社: ダイヤモンド社 (2009/6/19)
# 言語 日本語
# ISBN-10: 4478001251
# ISBN-13: 978-4478001257
# 発売日: 2009/6/19
# 商品の寸法: 19 x 12.8 x 2.8 cm
大変な本だった。サブプライムローン危機を予測したなんて聞いたから、訳知り顔のなんちゃってかと思ったら。(原書、The Black Swan: The Impact of the Highly Improbableは2007年4月出版。)
世界の哲学者、思想家、数学者、経済学者の業績を総まくりして、心理学の知見を加えて、想定外の出来事「ブラック・スワン」に対する心構えを構築しようとする本。 2分冊の分量は伊達ではなく、とにかく情報が多すぎて、全部把握するのは無理。
想定外の出来事にしてやられやすくなる要因として、
・物事を単純で扱いやすい型にはめて考えてしまうプラトン性
・理解しやすいベル型カーブ=正規分布
を挙げて、現実はそんなもので理解できない、と説く。
簡単に言うと、評論家やなんかが、予想しようとするのが根本的に間違っているということ。
黒い白鳥は捉えどころがない。予測したって無駄だ。
この人に言わせると経済学者も競馬の予想屋と一緒ということ。まあ、そうなんだろうな。
教訓:
・すべての予想を控えなくてもいいから、大きな被害をもたらす分野に慎重になる
・想定外の出来事を自分の味方につける努力をする
訳文は読み易い。時々誤訳っぽいところはある。
用語で、原文が想像できないのがたくさんあった。
- 月並みの国 Mediocristan
- 果ての国 Extremistan、The Strange Country of Extremistan
- 追認 Confirmation
- 講釈の誤り The Narrative Fallacy
- お遊びの誤り The Ludic Fallacy
- オタクの不確実性 The Uncertainty of the Nerd
こんなの翻訳するの、大変だろうなあ。
とりあえず、ためになったのは間違いないでしょう。吸収するには何度か読まないといけないだろうけど...そんな元気はないなあ。

こんばんは。
> 時々誤訳っぽいところはある。
よろしければ、具体的にはどこでしょう? また、可能なら、正しくはどう訳すべきだったでしょう?
わあ、びっくりした。
(ご本人が見るとは思っていなかったもので)
連絡ありがとうございます。
特にチェックしていたわけではないので、いま具体的には指摘できません。また、原文を読んだわけではないので、「っぽい」と思っただけで、確実なことを言ったわけでもないです。
読み返す余裕ができたら、探してみます。
それは残念。(おそらく)原文を見ずに誤訳とおっしゃるのだからよほど印象的な間違いだったのだろうと思いましたが、そういうものではないようですね。思い出されたらよろしく。