リスクにあなたは騙される―「恐怖」を操る論理 ダン・ガードナー、Dan Gardner、 田淵 健太 (単行本(ソフトカバー) - 2009/5/22)
# 単行本(ソフトカバー): 478ページ
# 出版社: 早川書房 (2009/5/22)
# 言語 日本語
# ISBN-10: 4152090367
原著はJuly 17, 2008出版。
とてもよかった。
日頃なんとなく、あるいは折に触れて思う、「何でこんな馬鹿みたいなことがまかり通っているんだろう?」という疑問を、心理学と社会現象の面から解き明かそうとする本。 プロローグからとっても共感できた。
原書は、The Science of Fear: How the Culture of Fear Manipulates Your Brain = 「恐怖の科学:なぜ私たちは恐れるべきでないことを恐れるのか...そしてより大きな危険に身を曝すのか」
このほうが中身をよく表していると思う。
日本語版の表紙には大きくRISKと書いてあって、原書もリスクというコトバを大きく出しているように見せているけど、そんなことはない。日本の出版社が、まさに「恐怖株式会社」の手法をとっているってことだな。
冒頭から、膨大な数の実例を紹介しながら、いかに人間が恐怖を呼び出す刺激に弱く、判断力をなくしてしまうか、ということを紹介。「頭」で考えれば正しい判断ができることでも、「腹」の無意識判断によって不思議なくらい理不尽な行動をしてしまう。
そしてその習性を利用する政治家や企業の手口を紹介。
結論としては、最終章のタイトル「第12章 結論―今ほど良い時代はない」のとおりで、僕たちが史上最高に幸せな環境に生きている、ということを確認して終わっている。 言外には、それなのにいわれのない恐怖を突きつけて搾取しようとする政治屋や企業がいっぱいいるから、なるべくそんなのに騙されず、幸せな時代の利益を享受しようよ、というメッセージがあるように感じた。

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