多数のカード情報盗難で起訴されているAlbert Gonzalezに関して。
TJX事件のハッカーがHeartlandの件でも起訴 - けにあmemo
手口や犯人について複数の報道が出ている。
Computerworld
SQL injection attacks led to Heartland, Hannaford breaches
Details of the attacks could spur focus on Web app security
By Jaikumar Vijayan
August 18, 2009 10:32 PM ET
Heartlandなどの情報盗難がSQLインジェクションによるものだったと言うことを受けて、流通業界ではとうとうWebアプリケーションのセキュリティ脆弱性に重大な関心を寄せ始めた。TJX事件のときにワイアレスの問題が注意を集めたのに似ている。
Albert Gonzalezと仲間たちはHeartland, Hannaford Bros., 7-Eleven and three other retailersから1億3千万件のクレジットおよびデビットカード情報を盗んだとされる。
2008年にはTJX Dave & Busters, BJ's Wholesale Club, OfficeMax, Boston Market, Barnes & Noble, Sports Authority, Forever 21 and DSW等の小売業への同様な侵入に関して訴えられている。
Heartland等のシステムへの侵入に使われたのはSQLインジェクションで、その後パケット監視ツールやその他のマルウェアを設置し、ネットワークを流れるカード情報を盗んだ。
「SQLインジェクションがWebに対しては最も多い攻撃テクニックだ。攻撃試行数が多いだけでなく、成功数も最も多い。」とコメントしてるのは、セキュリティ検査をする会社Trustwaveのマーケティング最高責任者Michael Petitti氏だが、この会社はHeartlandのセキュリティ検査を請け負っていると言うから面白い。
企業が侵入経路を埋めるようになってきたのに伴ってSQLインジェクションが増加してきた。これがゴンザレスの攻撃計画にも影響を与え、当初はTJXに仕掛けたように脆弱なワイアレスAPを狙っていたものが、2007年8月頃からSQLインジェクション専門に切り替えていた。
対策:コード・レビューでアプリケーションの脆弱性を見つける、Webアプリケーション・ファイアウォールを導入する、データベースを固めてWebアプリケーションからのアクセス内容を限定する。
Forbes
Inside The Year's Biggest Data Breach - Forbes.com
ForbesでもSQLインジェクションが取り上げられるのはすごい時代だと言えるけど。
OSI7層モデルのことを、ネットワークのソフトウェアスタックを保護するための良く知られた参照ガイド、と説明していて面白い。
TIME
Catching 'Soupnazi': Who Is Hacker Albert Gonzalez? - TIME
ゴンザレス、28歳の写真

ゴンザレスの経歴がまとめられている。
Heartland等への侵入は2006年から2008年にかけて行われ、1億3千万件のカード情報を盗んだ。
TJX関連では2008年5月と8月に訴えられた。4千万件のカード情報盗難。
2003年にニュー・ジャージーで逮捕されており、盗難カード情報の交換WebサイトShadowcrew.com、会員4千人、で管理者として働いていた。
逮捕後、シークレットサービスのエージェントとして働き、オペレーション・ファイアウォールと言う作戦で、Shadowcrewの会員を誘い出して2004年10月の28人逮捕につながった。この際、ニックネームCumbaJohnyを使用。
ニックネームをSegvecと変えてマイアミに引越し、個人情報盗難リングを始めた。Operation Get Rich あるいは Die Tryin'と言う名前。
ロシア人プログラマー2名と共謀し、企業ネットワークに侵入してマルウェアをインストールし、データを盗んだ。
Heartland Payment Systemsは顧客企業25万件のカード情報を処理していたが、起訴状に書かれた1億3千万件の大部分に相当する。同社はこの事件関連で既に1260万ドルの法的費用と罰金を支払い済み。
ZDNet
Albert Gonzalez was hacking in high school...where were the safety nets? | Education IT | ZDNet.com
ゴンザレスは17歳のときに高校の図書館からインド政府のサイトに侵入して改竄していた。FBIが捕まえたが、6ヶ月間はコンピューターを触るな、と言われただけだった。
11年前だか1998年、インターネットが急拡大した頃。
eWeek
Details of Heartland, Hannaford Data Breaches Emerge
ゴンザレス達は、注入するマルウェアを使う前に、ウィルス検知ソフト20種にかけて検知されないことを確かめていた。
Steve Dauber, vice president of marketing at RedSealのコメント。
「PCIは実際には、基本的なセキュリティ推奨項目のまずまず適正なセットだ。 問題は、企業がPCI監査の通過をPCIに準拠したと勘違いすることだ。 監査は本質的に網羅的ではない。 実装において起こりうるエラーを全て見つけることはできない。 もっと重要なことは、監査はある時点で実施されるが、ITインフラは常時変化している。 もしPCIの恩恵を受けたければ、準拠を包括的かつ継続的に維持する必要がある。」
darkREADING
Mega-Breaches Employed Familiar, Preventable Attacks - DarkReading
起訴状 http://www.usdoj.gov/usao/nj/press/press/files/pdffiles/GonzIndictment.pdf
FBIのアドバイス http://usa.visa.com/download/merchants/20090212-usss_fbi_advisory.pdf
Microsoft's SQL Serverを狙った攻撃について警告し、対策を説明。ストアド・プロシージャーの扱いや、HSMなど。
Errata Securityのロバート・グラハム氏
SQLインジェクションはしばしば、重要でないとして軽視されがち。管理層や開発者がSQLインジェクションなど理論的な攻撃に過ぎないと言い返されてしまう。 未だにその重大性について広く誤解と不信がある。 これはSQLインジェクションの脆弱性がサイトごとに異なり、新たに発見される脆弱性に対して作られる典型的な攻撃コードとは違うからだろう。防衛側はパッチやファイアウォールの更新は行うが、SQLインジェクションのバグはほとんどチェックしていない。
Securosisのリッチ・モーグル
大規模な事故は回避可能だった。対策としては、データ漏洩防止ツールを導入して内部のカード情報を攻撃者より先に見つける、データベースとアプリケーションサーバーの守りを固める、外向きのフィルタリングに注力する。