ゲームの変革者 / A.G.ラフリー

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こないだまでP&Gのトップだった著者が、ビジネス成長の方法を説いた本。
Business Week誌のブックレビューで2008年のトップ10に入っていた本が、もう翻訳で読める。
良かった。

10億ドルのブランドをいくつ作れて、それぞれを継続的に成長させるためには、と言う話なのでそのスケールは想像の範囲を超えているけど。 やるべきことを把握してきちんとやっていけば成長していけると、考えなければいけないことを全方位的に解説している。 アンタほんとにこれを全部考えて実行できるんかい、と思って、呆然となってしまう。

成功のためには常にイノベーションしていくことが必要。 苦境において、コスト削減やさまざまな対症療法は長期的には役に立たないという。 低迷していたP&Gを再度成長軌道に乗せた人が言うから、重みがある。
ゲームを変えてしまうイノベーションを創造することによって、全体成長率の1.5~2倍の成長を実現していく。と聞くと、「イノベーションのジレンマ」(1997)の破壊的イノベーションの実践者なのかと思うけど。
実際に破壊的イノベーション、と言うコトバも何回も出てくるけど。 言っていることは違う。 特に、~ジレンマ、が技術や斬新なアイディアを重視して従来と違う市場をみつけることを勧めているのに対して、こちらは顧客を学んでそのニーズとウォンツを満足させるための方策を見つける、という。 だからどちらかと言うと持続的イノベーション。 消費者に訴えるデザインなどを軽視するなと強調している。「消費者がボス」

冒頭で、イノベーションを推進する推進する8つの要素が提示され、ここの要素を説明する形で話が進んでいく。
真ん中に、顧客中心/イノベーション/ゲームを変える、とあってその周りに円状に8つの要素が並ぶ: 動機付け、目標、戦略、強み、組織、システム、文化、リーダーシップ。
この形を説明する文章。

消費財商品・サービスであろうと工業製品であろうと、成長と収益を生み出す、ゲームを変えるイノベーションには、包括的な指針となる原則がある。 それは、消費者と顧客をすべての中心に置くことだ。

第1部は概念的、原則的な話。 具体例はいっぱい出てくるけど。
二つの「真実の瞬間」=商品を手に取るときと、購入後に実際に使用するとき、両方で勝つことが必要。

第2部が参考になった。
とくに、リスクを管理してチームを運営する、と言うところで、新商品開発プロセスの途中で、試作品やテスト、実験、過去の記録などを利用してチェックポイントを設けて推進の是非を判断していく、その内容を説明しているところが参考になった。

翻訳は、ところどころ意味不明なところがある。 でも原著から1年で邦訳が読めるんだから、文句言っちゃいかんか。

ゲームの変革者―イノベーションで収益を伸ばす (単行本)
A.G.ラフリー (著), ラム・チャラン (著), 斎藤 聖美 (翻訳
# 単行本: 412ページ
# 出版社: 日本経済新聞出版社 (2009/5/23)
# ISBN-10: 453231450X
# ISBN-13: 978-4532314507
# 発売日: 2009/5/23
# 商品の寸法: 19 x 13 x 3.2 cm

--- 以下、目次
私たちの目標
イノベーションは、どうP&Gのゲームを変えたか。その理由は?――A・Gラフリー
P&Gのイノベーションは変革の手段になる――ラム・チャラン

第1部 鳥瞰図を描こう
1 消費者がボス――成功するイノベーションの基盤
2 どこで戦い、どのように勝つか?――イノベーション達成に目的と戦略が果たす役割
3 もっとも得意とするところを十分に活用する――強みをイノベーションで再活性化する

第2部 イノベーションを実現する
4 イノベーションのための組織をつくる――イノベーションを可能にする枠組みをつくる
5 イノベーションを日常業務に取りこむ――アイデアの創出から市場展開まで
6 イノベーションのリスクを管理する

第3部 イノベーションのカルチャー
7 イノベーションは団体競技だ――勇気溢れる人とつながりのある文化
8 リーダーの新たな仕事――イノベーションと成長

結論――ジェフ・イメルトはどのようにイノベーションをGEに定着させたか

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