士(サムライ)の思想―日本型組織と個人の自立 / 笠谷 和比古

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士(サムライ)の思想―日本型組織と個人の自立 (単行本(ソフトカバー))
笠谷 和比古 (著)

よくある、中途半端な精神主義論みたいなのじゃなくて、良かった。
戦国時代~近世の組織構造を解説。日本型=年功序列、西洋型=実力主義といったステレオタイプが的外れであることを説明している。
具体例を挙げて、日本に存在した組織の長所と理想的なリーダー像の実例が紹介されている。
平等と自立性に関する主張に納得。

単行本(ソフトカバー): 271ページ
出版社: 岩波書店 (1997/06)
ISBN-10: 4002603091
ISBN-13: 978-4002603094

一章 武士団の成立と「家」の形成
鎌倉幕府、国人一揆から戦国大名

二章 織田信長の組織革命

三章 「御家」と「藩」
大名、押込、阿波藩、米沢藩

すなわち形式的平等主義が成り立つためには、このような絶対的な公権力としての「主権」が成立しており、この絶対的な権力によって社会や個々の組織が統合されていることが必要であり、その前提となっていなければならないのである。

形式的平等の原理と「持分」的な原理との類別は、社会の政治統合のあり方の相違に基づくものであって、形式的平等が実現されていなければ個人の自立性は存在しないというような考えは、一面的であるといわざるをえない。それはあくまで個人の自立の一つのタイプに過ぎないのであり、「主権」的な強大な権力を前提とし、それと常に対峙する形で存在するような個人のあり方なのである。

四章 日本型組織におけるリーダー像
徳川吉宗、享保改革、上杉鷹山
七家騒動

七重臣の嗷訴に対して、藩主権力を振りかざして弾圧し、力で圧伏するというようなやり方ではなく、監察職や家臣団の中堅クラスの者に事の理非曲直を広く推問し、彼らの鷹山を支持する声を確認して、そしてそれらの支持の力をバックにして七重臣の処罰に踏み切っているのである。

五章 近代化に果たした役割
明治維新、川路聖謨(としあきら)

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