流れよわが涙、と警官は言った フィリップ・K・ディック (著)
DEAD ENDの歌詞に「流れよわが涙、すべてを曇らせて」って出てきてたんだよな。
ディック得意の見知らぬ世界での不条理な物語。
この本を読んだのは多分十数年ぶり。ぜんぜん覚えてない。でもディックの不条理なくせに湿っぽい感覚が懐かしい。
c 1974 奥付の日付は二刷で1983年で、舞台は1988年のアメリカ、第二次南北戦争の後。
巻末の解説も「ルールが変わる」ことをポイントとして挙げているけれど、舞台設定自体が、第二次南北戦争という架空の出来事によってまったくルールの異なる世界になっている。
1974年に考えた近未来に色々ギャップがあって面白い。前に読んだのは1983-84頃の筈でその時には違和感を感じてなかったと思うんだけど。
スイックス、という新人類を生み出す遺伝子操作実験が行われている。
自家用車感覚の飛行艇ロスからラス・ベガスまで20分。でも「上限速度十二マイル」。マイルの単位が違うのか?
音楽メディアはアナログ・レコードに針を落とす。
コンピュータで資料を請求できるけどもファイルを抜き出してゼロックス・コピーが送られてくる。ファイルを抜いている間は他の人は参照できない。
追跡用センサーは発達していてジェイスン・タヴァナーがラス・ベガスに行っても追跡できる。
電話はTV電話が普通に使われる。
僕が持ってるのはサンリオSF文庫だが。
ハヤカワから出直している。
流れよわが涙、と警官は言った ハヤカワ文庫SF

友枝 康子 (翻訳), フィリップ・K・ディック (著)
でも訳者が同じってことは翻訳やり直してないのね。もうちょっと華麗な訳だといいのに。
内容(「BOOK」データベースより)
三千万人のファンから愛されるマルチタレント、ジェイスン・タヴァナーは、安ホテルの不潔なベッドで目覚めた。昨夜番組のあと、思わぬ事故で意識不明となり、ここに収容されたらしい。体は回復したものの、恐るべき事実が判明した。身分証明書が消えていたばかりか、国家の膨大なデータバンクから、彼に関する全記録が消え失せていたのだ。友人や恋人も、彼をまったく覚えていない。"存在しない男"となったタヴァナーは、警察から追われながらも、悪夢の突破口を必死に探し求めるが…。現実の裏側に潜む不条理を描くディック最大の問題作。キャンベル記念賞受賞。

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